ニュース

株式会社前田鶏卵 元気企業FILE

2016.03.22 Tue.


【元気企業(19)】
株式会社前田鶏卵
〝まえだのたまご〞でおなじみ前田鶏卵が
新製品「まえだの味付たまご」を発売


新鮮で高品質な卵・玉子加工食品を県内に供給する株式会社前田鶏卵。代表取締役社長の前田睦己さんの母が1961年に那覇の市場で始めた卵のカミアチネー(商品を頭に乗せて売り歩くこと)が、同社のルーツだ。
「1976年に母から事業を継ぎ、2年で売上は3倍になったのですが、利益がないどころか資金繰りが苦しく赤字に。なぜだろう?と全国の同業他社を回り、気づいたのが返品ロスの影響でした。卵は10個パックのうち1個でも割れると10個全部が返品されてくる。利幅の薄い卵の商売はロスを出さない工夫が不可欠です。そこで玉子加工食品の製造を始めることにしました」
厚焼き玉子から温泉玉子、ゆで玉子と加工食品を増やしながら経営を立て直し、規模を拡大していったが、2016年2月発売の新製品「まえだの味付たまご」は商品化まで苦労続きだったという。半熟ゆで玉子は殻を剥く時に崩れやすく、手作業で剥いても100個を用意するために400個のロスが出る。これでは量産化できず商売にならない、と前田さんは知人の設備メーカーに殻剥き機械化の相談を持ちかけた。
相談を受けた新栄設備工業株式会社の代表取締役社長、田野秀雄さんは「手で剥いてもダメなものを機械で剥こうという無理な注文」と当初は難色を示しつつも引き受けてくれた。試行錯誤を繰り返しながら、やがて「きれいに剥くポイントは機械ではなく玉子のゆで加減にある」と気づく。「中は半熟でもしっかりした固さにゆで上げるための最適な温度と時間をひたすら探りました」。1年半の開発期間を経て完成した殻剥き機は1時間に約800個の処理能力を誇る。開発にあたってはものづくり補助金も活用した(写真参照)。
味の決め手となる特製だしも添加物を一切使わず、美味しいと評判だ。「美味しくて安心安全」をモットーとする前田さん。「保存料を使って賞味期限が延びても、美味しさが損なわれては意味がない。素材を壊さず素材の美味しさを活かすことをこれからも最優先していきたい」と想いを語ってくれた。

P10_karamukiki.jpg
ローラーと水流の力を応用してゆで玉子の殻を剥く殻剥き機。開発には「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」による補助金を活用した

P10_ajitama_ondish.jpgそのままでおかずに、おやつに、おつまみに。ほどよい半熟加減と特製だしの優しい味わいが鮮度の高い卵の旨味を引き出している

P10_ajitamago_package.jpg
マックスバリュ、丸大、リウボウストアなど県内スーパーで購入可能。3個入200円(希望小売価格・税別)

P10_mr_maeda.jpg
前田睦己さん。「まえだの味付たまご」は弁当店やラーメン店など、飲食店からの引き合いも多く、店頭用・業務用合わせて年間約6,000万円の売上を目指すという

株式会社前田鶏卵
那覇市港町3-7-54
☎098-861-6488
http://www.maedakeiran.com